【俺の家の話第9話】ネタバレ・あらすじ・感想

主演を長瀬智也、脚本を宮藤官九郎が担当するTBSドラマでは11年ぶりの強力タッグでお送りする濃厚ホームドラマです。

今回は、『俺の家の話』第9話の、ネタバレ・あらすじ・感想をご紹介していきます。

観山家のお家騒動

寿一さんは誰もいなくなった広い家で能の稽古に励んでいます。

そこへ、一度家を出たはずの寿限無さんが戻ってきます。

会うのは半年ぶり。

「最初は介護士の資格取ろうとしたけどすぐに挫折した」と寿限無さんは言います。

「16歳で養子に入って、この家から出たことなかった。俺なんか社会に出たら、40代フリーターでしかないんだなって、痛感した。俺には能しかないし、能しかできないって。俺の家はここで、俺はこの家の子だって……」

寿一さんは寿限無さんを連れて、寿三郎さんがいるグループホームへ行きます。

そこで寿一さんは『さんたまプロレス』の『世阿弥マシーン』として、

「肝っ玉? シコッタマ? さんたまー?」

と寿三郎さんの体を担ぎ上げ、元気づけようとします。

寿一さんが能とプロレスのことばかり考えていて、さくらさんとの生活を蔑ろにしたため、さくらさんは家を出ていってしまいます。

でもユカさんの夫が一年間育児休暇を取って、育児も料理も洗濯も掃除もぜんぶやってくれているという話を聞いて、

「私、無理。これはこれで無理」

それならまだ仕事に打ち込んでいる寿一さんのほうが良いと考え直します。

寿一さんは年明けの新春能楽会で初めて『隅田川』を舞うことになり、寿限無さんに稽古をつけてもらっています。

寿限無さんは褒めてくれますが、寿一さんは今一つ自信が持てません。

それは寿三郎さんから、

「継がせないよ、お前なんぞに」

と言われたことが気になっているからです。

「あれは、本心だったのか……?」

さらにプロレスのほうも年末のイベントで忙しくなりそうで、

「芸の道に進もうとすると、プロレスが横槍を入れてくる。年末のタイトルマッチ、年始の『隅田川』。能かプロレスか、いよいよ、決断のときが……」

そんな折り、『観山家のお家騒動勃発か!』という記事が週刊誌に載ります。

そして分家の当主の万寿さんが、寿一さんが後継ぎになることに反対する門弟を引き連れ、苦言を言いに来ます。

「戦犯は長男の観山寿一氏、元プロレスラーの放蕩息子。遺産目当てで、今年から父の介護を始めた……」

と万寿さんは週刊誌の記事を読み上げます。

そのニュースはテレビのワイドショーでも取り上げられ、関係ない人たちが、あることないこと喋っています。

寿三郎さん、最後の願い

『世阿弥マシーン』の名で覆面レスラーをやっていたことが問題にされ、

「よりによって、能楽の神、世阿弥を語るとは……これ、破門、永久追放ですよ。次期宗家の名を辞退するしかないでしょうね」

と万寿さんや門弟たちから突き上げられる寿一さん。

「それが嫌なら、新たな観山流を作るしかないでしょう。正当な世継ぎを立てて」

と万寿さんが擁立しようとしているのは、久しぶりに会う次男の踊介さんでした。

新春能楽会で寿一さんが『隅田川』を舞うと聞き、

「あれは母と子の悲劇ですよ。あんたが舞ったらコメディだ。人間国宝も、所詮は親バカってことですか?」

「バカ息子!」

と万寿さんや門弟たちから詰られ、

「バカ息子しかいねえよ」

と寿一さんは開き直ります。

「うちにはもう、バカ息子とバカ娘しかいない。だがそれを言っていいのは、親父だけだ。あんたらに言われる筋合いはない」

と寿一さんは万寿さんたちを追い返します。

能の稽古中に現れた寿三郎さんの亡霊に、

「何で俺じゃねえんだよ」

と寿一さんは訊きます。自分が後継ぎとしてふわわしくないならそう言ってくれ、寿三郎さんがそう言うなら、すぐに諦めると。

寿三郎さんは世阿弥の言葉を引用し、

「その家の芸を、きちんと継承することによって、その家は続くのである」

と言います。具体的にどうすれば芸を継承できるのか寿一さんが尋ねると、

「さくらちゃんと、別れなさい」

という言葉が返ってきて、おかしいと思って足許を見ると、それは亡霊ではなく本物の寿三郎さんでした。

グループホームを抜け出して徘徊していた寿三郎さん。

「『隅田川』は、世阿弥の息子の、元雅の作なんだけれど、渡し船の上で、母親は、行方不明の息子は既に死んでいたと知り、対岸の墓で、南無阿弥陀仏を唱えるだろ? そこで、死んだ息子の亡霊を出すべきか出さざるべきか、世阿弥と、元雅の間で論争があったらしいんだ。世阿弥は、出すべきではないと。役者の力で、亡霊を客の前に浮き上がらせるんだと。それが、能だと」

そう教える寿三郎さんに、

「俺が息子だったら出てくるよ。だって会いてえもん。出るなって言われても出てくるよ」

と寿一さんは反論します。

寿一さんとそういう話ができて嬉しそうな寿三郎さんですが、次第に呂律がおかしくなって、倒れてしまいます。

寿三郎さんは脳梗塞でした。

病院に連れていったほうがいいのではないかと寿一さんは心配しますが、

「ここがいい、ここがいい……」

朦朧とした意識で寿三郎さんは言います。

踊介さんが持っているサブ・エンディングノートには、在宅医療を望んでいることが書かれていると言います。

「最後は家で、家族に囲まれて迎えたいよ」

寿三郎さんはそう言っていました。

たった一度の奇跡

心拍数が下がってきて危険な状態の寿三郎さんを、家族みんなで囲んで、順番に声をかけていくと、少しずつ心拍数が持ち直してきます。

寿一さんの番になりますが、言うことが何も思いつきません。

一夜明け、弟子や幹部も続々とお別れを言いに観山家に集まってきます。

寿一さんの頭には、『離見の見』という、世阿弥が遺した役者の心得が浮かびます。

「自分自身を、離れたところから見る目を持ちなさい」

寿三郎さんの席に座っている自分を、もう一人の寿一さんが客観的に見ています。

「なんか違うな……あの席は親父の席だ。俺にはまだ早い。まだまだ親父には、あそこに座っててもらわなきゃ困る」

家族や弟子や幹部に囲まれ、いよいよ最後という雰囲気の中、朦朧とした意識の中で、

「世阿弥マシーン……」

と寿三郎さんはその名を呼びます。

すると襖が開き、覆面レスラーの『世阿弥マシーン』が登場します。

寿一さんは自分で覆面を脱ぎ、その正体を明かします。

「今まで言ってなかったけど、俺、プロレス辞めてなかった。ゴメン、継ぐって言ったのに、能より、ぜんぜんプロレスだった」

と寿一さんは告白しますが、家族はみんな知っていたと言います。

「気、遣ってたの。またいなくなられたら困るから。みんなで見て見ぬふりしてたの」

寿一さんは寿三郎さんの枕元に顔を寄せ、

「肝っ玉、シコッタマ……」

と拳でエールを送ります。

すると心拍数が上がってきます。

「肝っ玉、シコッタマ、サンタマー? 肝っ玉、シコッタマ、サンタマー?」

とみんなで声をかけ続けると、奇跡が起こり、寿三郎さんの手が挙がります。

エンドクレジット後

大晦日。

その日、寿一さんは『世阿弥マシーン』として二度目の引退試合に臨みます。

寿三郎さんはベッドに寝たきりですが、一人で食事ができるぐらいには回復しています。

「だが、奇跡は一度しか起こらなかった」

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