【俺の家の話第5話】ネタバレ・あらすじ・感想

主演を長瀬智也、脚本を宮藤官九郎が担当するTBSドラマでは11年ぶりの強力タッグでお送りする濃厚ホームドラマです。

今回は、『俺の家の話』第5話の、ネタバレ・あらすじ・感想をご紹介していきます。

ハワイ旅行の壁

能の舞台を見事に演じ切って喝采を浴び、控え室に戻ってきた寿限無さん。

寿一さんが「バッチリだったな」と労いの声をかけますが、

「触んなよ……」

と反抗期の中学生のような態度で睨んできます。

今まで、血の繋がりのない弟子という立場で、観山家を献身的に支えてきた寿限無さん。

先日、寿三郎さんから実は愛人との間に生まれた実の息子だったと真実を聞かされ、今まで真面目に尽くしてきた分、その反動からか、40歳で遅れてきた反抗期を迎えています。

さらに甥っ子の大州さんも高校生で反抗期なので、観山家の食卓はギスギスした雰囲気になっています。

さらに厄介なことに、寿三郎さんのヘルパーとして家に来ている、そして寿三郎さんのプライドを守るため婚約者の演技を続けているさくらさんが、プロレスラー『スーパー世阿弥マシーン』の正体は寿一さんだと気づき始めたようで、今までとは違う熱い視線を寿一さんに送るようになってきています。

そして寿一さんの弟の踊介さんが、そんなさくらさんを好きになってしまっているようで、

「俺の家、なんか、すごく噛み合ってない……」

その空気に耐えかねたように、

「あのさ、家族旅行、行かない?」

と寿一さんは切り出します。

寿一さんは「ハワイがいい」と言います。

今まで観山家が水入らずで家族旅行をしたのは、それ一回だけ。その時の、みんなが笑顔で写っている写真を、寿一さんは大事そうに持っています。

「まともな家族写真はこれしかなくて……」

その写真には寿限無さんも写っています。

「もしかしたら、親父が連れて行きたかったのかも……25年間、ずっとこの写真しか見てなかったから、俺の中では、この写真が、観山家のピーク」

「だったら、行くべきだと思うな。確かにリスクはある。無理させるんじゃなかったと後悔するケースも少なくない。でも、あの時連れてっていればと後悔するケースも、同じぐらいあるんです」

とケアマネージャーの末広さんも賛成してくれて、全面的にサポートしてくれるといいます。

その写真に母親が写っていないのは、彼女が撮ってくれた写真だからだといいます。そしてこの写真を撮ってくれた一年後に、その母は病気で亡くなっています。

「超えられるかな、この写真。ハードル高えな……」

寿一さんは、舞さんや踊介さんに相談します。

ハワイ旅行のために超えなくてはならないハードルは、まず金がないこと。そして寿三郎さんの体調のこと。そして、最も難しいのは、40歳で反抗期真っ盛りの寿限無さんのこと……

お金については、寿一さんが本気を出して貯めたという貯金があり、舞さんや踊介さんにもいくらか出してもらえば何とかなりそうです。

「スパリゾートハワイアンズなら、行ってもいいよ」

と寿三郎さんも行く意思はあるようです。

「あとは寿限無か……」

と寿一さんは天井を見上げます。最近の寿限無さんは、能の稽古はいつも以上に、当てつけのように熱心にやるらしいのですが、普段はずっと自室に閉じこもったままだといいます。

さくらさんの「好き」

デスメタルがガンガン鳴り響く寿限無さんの部屋の扉をノックして、寿一さんは中に入れてもらい、

「家族旅行、計画してるんだ。親父にとっては最後の旅行になるかもしれない」

そう誘いかけますが、

「俺は家族じゃないから留守番だろ。ずっとそうだよ。あんたらがうな重食うとき、俺はうな丼。あんたらがブルーレイ観るとき、俺はDVD。それが芸養子、この家での俺のスタンス」

「お前も家族の一員なんだ、卑屈になるな」と寿一さんは説得しますが、

「卑屈は俺のキャラだよ。今さら変えられるかよ。あんたがら長袖着るとき俺は半袖……」

と言い続ける寿限無さんを、寿一さんは強引に『さんたまプロレス』の練習用リングに連れていき、

「俺は一切手を出さないから好きなだけ殴れ」

そう言って、寿限無さんの怒りの拳を体で受け止めます。

寿限無さんは遠慮なく寿一さんをボコボコ殴り、

「俺は血縁じゃないから、俺じゃダメだって、ずっとずっと思ってたのに……俺でも良かったんじゃねえかよ。早く言えよクソジジイ? あんたが家出しなければ、俺は養子になってないし、違う生き方だってあったんだよ」

そして、

「決めた。俺が継ぐ。もう一歩も引かない。親父の跡継ぎたいなら、プロレスじゃなくて、能で俺に勝ってみろよ」

そう言って寿限無さんは去っていきます。

「……」

さらに、二人を追いかけてきてそのやり取りを見ていたさくらさんは、寿一さんのことを「世阿弥さん」と呼び、突然過ぎるタイミングで、

「好き」

と告白して去っていくので、

「どういう意味? どういう好き? 世阿弥マシーンが好き? それとも俺のことが好き? どっちの好き?」

寿一さんの頭はパニックになります。

家族旅行の打ち合わせ中、寿三郎さんの体調を気遣うあまり、あれもできないこれもできないと寿一さんたちが言い、出来ないことばかりで、

「詰まんない……」

と寿三郎さんはヘソを曲げてしまいます。エンディングノートに書いたけど、それを線で消したのは、

「行ってもどうせ、楽しくないから。みんなと同じものは食べられないし、大きなお風呂には入れない。みんな俺のこと病人扱いするだろ」

そう言う寿三郎さんに、

「もう病人扱いしない、飯も風呂も、何もかも親父の好きにさせてやる。楽しめ。だから面倒臭いこと言うな」

と寿一さんは約束します。

寿一さんはさくらさんにどうやって返事をしたらいいか悩みます。

弟の踊介さんはさくらさんのことが好きで、父の寿三郎さんもさくらさんのことが好き。さくらさんは『世阿弥マシーン』の寿一さんが好きで、寿一さんはプロレスが好き。

さくらさんに返事をするということは、自分が『世阿弥マシーン』だと認めることになり、二足の草鞋はダメだと言われているので、大好きなプロレスを続けられなくなります。

「もし、俺と『世阿弥マシーン』が同一人物じゃないと思い込ませることができれば……」

さくらさんの「好き」は消滅してしまうが、自分はプロレスを続けられる……

そこで寿一さんは、さくらさんと一緒にいるとき、ガタイの良いO・S・Dさんに覆面をさせて、たまたま『世阿弥マシーン』が通りかかったように見せようとしますが、

「オサダ(O・S・Dの本名)さん、何やってんだろう?」

と一瞬でバレます。

剥き出しのジジイ

血圧が高く、糖尿の数値が芳しくないので、旅行は無理だと寿三郎さんの主治医が言いだします。

認知症は糖尿が悪化すると、一気に進行するらしいので、今回は見送りませんかと。

寿三郎さんも、「何かもう、疲れちゃった……」と弱気です。

「今回は諦めよう」と舞さんも言いますが、

「いや、行きます」

寿一さんだけは、譲りません。

「行かないで後悔するより、行って後悔するのが観山家だから」

何でもするから何とかならないか、主治医に食い下がります。

「なぜそんなに旅行に拘るの?」

不思議がる主治医と、集まっている家族に、一枚だけの家族写真を見せます。

「笑いたいから。これしかないだろ、親父が笑ってる写真。寂しくないか、これが一番の思い出って。この写真超えたくないか。25年ぶりに、同じメンツで、こんな風に笑えるか確かめたくないか。認知症とか、相続とか、隠し子とか、いろいろあった俺たちが、いろいろ踏まえて笑えるか、確かめたくないか。だからお願いしますよ先生。日帰りでアロハ着て写真撮るだけでもいいわ。行かせてください」

その寿一さんの思いを汲んだ主治医は、

「血圧130以下、体重85キロ以下、空腹時の血糖値140以下。これクリアしたら、目瞑りましょう」

と具体的な数値目標を提示します。

ハワイ旅行に向けて、家族が協力して寿三郎さんの体調改善に努めます。

その結果、すべての数値が目標をクリアし、晴れてハワイ旅行へ行けることになります。

しかし旅行の直前になって、寿三郎さんは、さくらさんが行くなら自分は行かないと言い出します。

理由を訊くと、

「会いたい人がいるんだよ」

それは「まゆみ」という名前の看護師だといいます。

妻を病気で亡くし、息子の寿一さんも家出をして荒んだ生活を送っていた頃、寿三郎さんは急性アルコール中毒で病院に搬送されたことがあり、その時に担当してくれたのがまゆみさんでした。

命を救ってくれたお礼に舞台に招待して、その後食事に誘い、付き合うことになって、最終的に結婚を申し込む関係になったと寿三郎さんは言います。

「何もかも、捨ててしまいたかったんだよ。家も、家族も、弟子も名誉も、培った芸も、何もかもぜんぶ捨てて、ただの、剥き出しのジジイとして、生きてみたかったんだよ」

まゆみさんもプロポーズを受け入れてくれましたが、プロポーズした直後、文部科学省から「重要無形文化財に認定する」と通知がきて、寿三郎さんは「人間国宝」になってしまい、

「剥き出しのジジイにはなれませんでした……何もかも捨て切れず、まゆみを遠ざけてしまった……ちゃんと会って、ちゃんと謝りたい……」

寿三郎さんはそう言います。

「そういうことなら早く言ってくれればよかったのに……私がいたんじゃ、元カノに会いづらいよね……ゴメンね、気づいてあげられなくて」

とさくらさんは、最後まで婚約者の演技を続けます。

さくらさんに見送られて、観山家の人たちは、寿限無さんも含めてハワイへ出発します。

道中の車内で、寿三郎さんは突然、「柏で降りたい」とワガママを言いだします。

エンドクレジット後

柏で降りた寿三郎さんは、寿一さんだけを連れて、「実はね、もう一人、会いたい人がいる」と打ち明けます。

それは10年前、イタリア公演のときに通訳として同行してくれた「ちはる」という女性らしく、

「また女かよ……」

と寿一さんは呆れます。こうして、

「観山家の、25年ぶり、2度目の家族旅行が始まった……」

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